平成30年保育士資格後期試験
平成30年保育士資格の後期試験(筆記)が平成30年10月20日(土)と21日(日)に行われます。あと一週間、受験生はまさに追い込みの時期かと思います。

保育士試験の内容
保育士試験は以下の8教科(教育原理及び社会的養護を別と考えると9教科)を3年間の間に全て合格すれば、その後に行われる実技試験に進み、更に二次試験である実技に合格すれば晴れて保育士となれます。
筆記試験(60点で合格。教科毎に合格から3年間は有効)*リンク先は平成30年度前期筆記試験の問題です。
保育原理
教育原理及び社会的養護
児童家庭福祉
社会福祉
保育の心理学
子どもの保健
子どもの食と栄養
保育実習理論
実技試験(下記の3つから2つを選んでの実技試験)
音楽表現に関する技術
造形表現に関する技術
言語表現に関する技術
また、保育士試験出題範囲をみると、一見して保育試験が広範囲且つ深い専門性が必要とされていることがわかります。

試験問題を解いてみましょう
ちなみに保育士試験の問題と回答は公開されていていつでも過去問を確認することができます。例えばH30年「子どもの保健」からの問題を紹介します。
問 14 次の精神医学的問題のうち、5歳の時点で診断が可能なものを○、そうでないも のを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
A 統合失調症
B 分離不安障害
C 反応性愛着障害
D 反社会性パーソナリティ障害(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ○
3 × ○ ○ ×
4 × ○ × ○
5 × ○ × ×
答えは3番(A-×/B-○/C-○/D-×)です。解けましたか?この問題は一見難しそうですが、ある程度の経験を積んだ保育者なら消去法で解ける問題です。

試験を受けなくても取れる国家資格
厚生労働省は保育士となるための資格試験を年間2回(地域限定保育士試験をあわせれば年4回)実施しています。平成29年度の保育士試験合格者数は13,511名です。(幼稚園教諭免許状を有する者に対する特例制度を利用して保育士資格を取得したものが7,477名いますが資格試験免除のため合計数には入れていません)
保育士資格は国家資格です。そしてその取得は2つの方法があり、保育士試験に合格する方法と保育士養成校にて必要単位を取得する方法(資格試験無し)とがあります。現在、保育士の多くは養成校による資格取得であり、資格試験合格者は一部となっています。
一部では「養成校卒業後に国家資格試験合格を必要とする制度」の検討が必要であるという声があがっていますが、現在の待機児童対策における保育士不足の観点から資格試験を必須とする制度への移行は現実的ではありません。

また、保育に関する資格は保育士しかなく、保育におけるスキルや特定の専門性を担保するための資格(専門資格、上位資格)も存在しません。
例えば同じ国家資格である建築士では設計・工事監理できる建築物の違いにより木造建築士/二級建築士/一級建築士が存在します。また、近年では構造一級建築士、設備一級建築士の様な専門性を担保する制度を発足させていいます。さらには設計行為をする建築士は定期講習が義務付けらるようになりました。
同様の制度は保育士資格にもあってもいいのではと考えています。
保育者の専門性を高める当社の取組:PIQ
当社では、構造的に専門性を高めにくい保育士の継続的な能力向上を目的としてライセンス制度とPIQ(Progress In Quality)という取組をしています。
ライセンス制度とは、施設長と主任に対して一定の試験に合格した者に対してライセンスを与える制度であり2年毎の更新が必要となります。また、PIQは2年毎の施設長ライセンス更新の条件となる査読付き論文提出制度です。
ライセンス制度やPIQを説明するにはその背景を含め一言で説明できるものではありませんので、近いうちに広報ブログでご紹介をしたいと思っています。
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