各地のAIAI(あい・あい保育園)を紹介するシリーズ。今回は下町情緒あふれる東京・浅草にあるAIAI浅草園です。
浅草駅から徒歩5分、浅草園はビルの1、2階にあります。近くには雷門で有名な浅草寺があり、三社祭や酉の市といった伝統的な行事が催される“都会”に位置しています。
季節や伝統、下町ならではの情緒を伝えたい
浅草園の籾井施設長は「(自身が)子どもが好きというはもちろんですが、子どものころに受けた教育や愛情は、将来に大きく関わるものだと思います。それ以上のものを保育で提供できれば」との思いから2014年に入社。当初から浅草園に勤務し、2020年から施設長を務めています。

AIAI浅草園の籾井施設長
幼稚園教諭の経験もある籾井施設長。保育園での勤務はAIAIが初めてでしたが、「子どもと向き合う時間が長く、子どもの将来に関わることに携われる、という意味で僕には保育園の方があっていました」と振り返ります。
また、季節ごとの飾り物などにかなりの時間と手間をかけていた幼稚園時代と異なり、保育園ではそこまで時間をかけないものの、子どもたちに季節感を感じてもらえるような飾りや設えを工夫したり、園の外で小さな自然に触れたりする時間を大切にしているといいます。
「晴れているときは、園の外で遊ぶ活動も大切にしています。都会の保育園ですが、園の前の歩道は広く、危険な場所をきちんと把握していれば危ないことは少ないです」と籾井施設長。

浅草園からすぐの隅田川テラスは、子どもたちに人気のお散歩コース
浅草園周辺にはお散歩するのにちょうど良い公園がたくさんあります。
特に子どもたちに人気のスポットは隅田川テラス。堤防を補強する護岸基礎を親水施設として開放された場所で、川沿い約28kmにわたって続く公園です。形も規模も様々な花壇が多く設置され、四季に応じた花が咲いていたり、虫に触れたりすることができます。行く場所によっては電車や船を間近で見ることができます。
浅草寺をはじめ下町情緒があふれ、三社祭などの伝統行事にも触れる機会が多い浅草園。酉の市では毎年、熊手を購入しています。熊手を扱っているところから声がかかり、毎年購入しているそう。下町らしく、地域との交流がさかんです。例年はこうしたお祭りを見学できますが、現在はコロナ渦により、こうした活動はできない状況なのが残念です。

「福を引き寄せる」とされる酉の市の縁起物の熊手
自由なアイデアが出せる雰囲気づくり
浅草園はスタッフのコミュニケーションがよく、立場に関わらずさまざまな意見が自由に言える雰囲気のようです。

ミーティングでは、自由なアイデアがたくさん出ます
「(ミスやトラブルが起きても)僕自身は怒るのではなく、ちゃんと指示を出すように気を付けています。職員も主体的にアイデアを出したり、意見を言ったりしてくれるようになってきました」と籾井施設長例えば、子どもたちにプレゼントするお誕生日カードは、今年から園で決まったものではなく、担任保育士が手作りしています。「保護者の方のことも考えて誕生日カードについて僕から提案したとき、保育士からも『各クラスで自由に作りたい』という声が出て。負担は少し増えてしまいますが、必要なことだとすんなり受け入れてくれました」
男性の保育士は未だ少数派ですが、特別に意識していることはないといいます。「一人一人を仲間と認識し、伝えるべきところを伝えています。男女という偏見がないからこそ、園運営が円滑にできているのではないかと思います」。江戸の風情が残る街ならではの風通しのよさが浅草園の魅力です。
(文責:萩原)
AIAI(あい・あい保育園)では、「もうひとつの家」をコンセプトに、首都圏や大阪で79の認可保育園(2021年6月現在)を展開しています。それぞれの園が地域に根差し、さまざまな取り組みをしています。そんなAIAI各園の様子を順番に紹介しています。
【保育園紹介㉔】私たちが創る「もう一つの家」あい・あい保育園 大和田園
【保育園紹介㉖】私たちが創る「もう一つの家」あい・あい保育園 本八幡園