12月21日(金)に行われた一般社団法人日本事業所内保育団体連合会東京都保育士等キャリアアップ研修 「障害児保育」の第二回目の研修レポートです。

先週の講義を受けてより深く専門的な内容になっています。二日目の研修の後には理解度を自己確認するためのテストもありますから皆さん適度な緊張感を持って受講されていました。

12月21日(金)「障害児保育」第二回目の内容

以下が第二日目の内容です。

名古屋経営短期大学講師
木村 拓磨 先生


第一部:障害児保育の環境/障害児保育の指導計画(8:45-12:00)


  • ・全体的な計画に基づく指導計画の作成と観察・記録
  • ・個別支援計画の作成

第二部:障害児保育の記録および評価/共生社会(12:45-17:15)


  • ・障害児保育の評価
  • ・共生社会とは

指導計画を作るということ

今回の内容は障害児の指導計画作成や記録、評価についての内容がメインです。木村先生はことさらABA(Applied Behavior Analysis:応用行動分析)という言葉を用いずにこれらの説明をされていましたが、講義が終わったあとで質問をするとやはりABAの考えをベースにしているとのこと。

チルドレン・センター:ABA(Applied Behavior Analysis:応用行動分析)
http://www.children-center.jp/

発達障害に限らず指導計画はABAの考え方を元に作成すると分かりやすい計画を作成することができますし、評価も適切にできる様になるのではと思います。

指導計画の説明の前にエビデンスの重要性を強調されていたのも印象的でした。

「なんとなく書く」「本や誰かを見本にまねて書く」ことが多い指導計画ですが、それがABAでなくてもエビデンスやしっかりとしたコンセプトをもって指導計画を作成することは非常に大切なことだと思います。

また、園長や主任が職員の作成した指導計画を添削する場合でも、このようにしっかりとした指導の軸を持つことは必要で、より説得力のある添削が可能になるのでないでしょうか。

障害とは何か?

木村先生は記録の講義に入る前に分離保育(セグリゲーション)/統合保育(インテグレーション)/インクルージョンそれぞれの内容、「合理的配慮」の説明と事例を用いたワークを行いました。

これは「障害とは何か?」あるいは「障害者観」について考える時間になっていると思いました。

個人的な意見ですが、現在の保育士の多くは個別の障害児に対する配慮や援助の方法は積極的に学ぼうとしますが、「そもそも障害って何だろう?」と考える人は少ないと思っています。

障害とは何かを考えることは健常児とは何かを考えることに繋がりますし、ひいては子どもの最善の利益や人権そのものの理解に繋がります。

機会を見つけて「障害とは何か?」を考えてみると、目の前の子どもに対する対応が少し変わってくるかもしれません。

発達障害児への配慮を理解することで健常児に対する配慮の理解度も上がる

前回の内容もそうですが、障害児保育の入門としてはかなりレベルは高く、ある程度発達障害について学習をしている人にとっても充実した内容だったと思います。

前回のブログ

講義やワークショップを通して改めて感じたのは、発達障害やその他の障害を学ぶ際の健常児の定型発達に関する体系的な理解の重要性です。今回の講義でも健常児の定型発達の理解が発達障害児の発達理解に対しても非常に有効であると実感しました。

と書きました。同じことは「発達の理解」だけでなく健常児への「指導計画の作成方法や実際の指導、配慮」についても言えます。

実際、この研修を受けた多くの人が「この方法は発達障害児だけでなく健常の子どもに対しても有効だ」と感じるシーンは多くあったのではないでしょうか?

専門知識を学ぶことはその周辺知識も同時に学ぶことになる

ひとつの専門知識を学ぶと必然的に周辺知識を学ぶことになり、そこから新たな疑問が生まれ、その疑問を解決するために更に勉強をするという良い循環が生まれます。

障害児保育を学ぶことは、障害そのものの理解から人権や権利に対して考えるきっかけになります。定型発達の理解や健常児の計画の作成、評価能力の向上にも繋がります。もちろん保護者対応にも多くの場面で応用ができます。

そしてその興味の範囲はさらに広がり、さらに学ぼうとするモチベーションと繋がります。

現場で保育実践をする保育士は、学びながらその学びを現場で実践しすぐにフィードバックを得られるという良い循環にうってつけの非常に恵まれた環境にいることに感謝をして欲しいと思います。

しかも処遇改善Ⅱ加算という手当をもらいただで研修にいけるんです。勉強しなかったらバチが当たりますね。

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