「やりたい事はやらせてあげる」がモットー。遊びを通じ心と頭で学ぶ保育園!

「もうひとつの家」を保育理念に、千葉、東京、大阪で73園(2021年2月現在)を展開している「あい・あい保育園」の取り組みや園の様子を紹介しています。

今回の「あい・あい保育園 幕張園」は、あい・あい保育園の第一号園。最寄りの中央・総武線の幕張駅園から徒歩約5分にあり、設立当時からお勤めの保育士さんもいらっしゃるとか…。上村施設長と、保育士の今坂友美さん、栄養士の金子鮎美さんにお話しを伺いました。

幕張園の先生と子どもたち

あい・あい保育園第一号園。点在する公園で外遊びも充実

Q幕張園はあい・あい保育園の第1号園ですね。上村施設長はいつからこちらに?

上村施設長:2016年です。もともと幼稚園で働いていたのですが一度仕事を離れた後、パート社員として幕張園に勤めている時に、当時の施設長から勧められて社員になりました。

Qそして昨年度からは幕張の施設長になられたんですね。

上村施設長:そうです。子どもが好きで保育の世界に飛び込んだのですが、当時は、まさか自分が、こんな大役を務めるとは思いませんでした。でも、保育を追求すればするほど、保育園という役割の大切さを感じています。

Q開園当初は社長も一緒に働いていらしたとか?

上村施設長:2007年に開設した時は、まだ認可保育園ではなく、職員は園長先生と社長、社員が2人、パートさんが1人だったそうです。そのパートさんは、菅野先生と仰って、現在も幕張園で勤めています。当時の社長の様子を聞いたりすることもあります。

開園当初からお勤めの菅野先生の還暦のお祝いをしました

Qまさに、あい・あい保育園の歴史が始まった園ですね。施設長になって1年余りですが、いかがですか?

上村施設長:昨年は残念ながらコロナ禍の中思うような活動ができませんでしたが、職員全員が団結して子どもたちが楽しめる環境を作ってきました。園庭はありませんが、小さな子も遊べる公園が点在しているし、原っぱみたいな広場もありますから、それらを上手に利用して外遊びも充実させています。

時には、原っぱみたいな公園で思いっきりかけっこ!

少人数だからこその良さがある。異年齢保育もそのひとつ

Q幕張園は29名の少人数園ですが、良さはどんなところでしょうか?

上村施設長:まず、職員が子どもたちの情報を共有しやすい所です。目が行き届くのはもちろん、子どもたちの成長を全員で見守れます。また、異年齢保育を行っているのですが、異なる年齢の子どもたちが交流することは、子どもたちの成長にプラスになっていると思います。

Q異年齢保育について、何かエピソードはありますか?

上村施設長:今はちょうど4月の進級を控え、1歳児が幼児クラスに慣れるためにも上の子たちと一緒に過ごしています。一方、卒業していく年長児には、着替えを手伝うなど、1番小さい子たちの面倒をみてもらっています。

すると、下の子は“お兄ちゃんみたいになりたい”と、自然に憧れというか目標にするようになるんです。先日も、これまでは手伝ってもらうだけだった1歳児さんが、自分一人で着替えができるようになったところを年長児さんに見せていました。その嬉しそうなこと!それを見たお兄さん、お姉さんたちも、すごく喜んでいましたね。

Qお互いに刺激を受けることで、成長しあっているのですね。

上村施設長:はい。保護者様からも「兄弟がいなくても、年下や年上との関わりが自然と身につきました。通わせてよかった」というお声を頂いています。

主体的に協力しあって学ぶ「アクティブ・ラーニング」を遊びに取り入れて

Q幕張園では行事も大切にしているとか?

上村施設長:行事というより、子どもたちのやりたいことは、なるべくやらせてあげようという気持ちは職員全員が持っています。

たとえば、1月には「初詣ごっこ」をやりました。園の近くに神社があって、子どもたちの散歩コースとしてとりいれているのですが、それに関連づけて、お正月もあったし、子どもたちに提案してみたのです。

すると、「鳥居を作ろう」と5歳児が提案して、その後も「賽銭箱も必要だよ」とか「おみくじもやりたい」と、どんどん遊びの世界が拡がっていくんです。最後は「祈祷もしよう」という提案があって、この発想には、正直、職員も驚いたようです。

「初詣ごっこ」で、子どもたちが発案し作った鳥居

Qお祓いをしてくれる、あの祈祷ですか?

上村施設長:そうです。自分たちで遊ぶだけでなく、保育士や小さい子も招待して遊びました。祈祷コーナーでは子どもたちが祈祷師に扮して、神妙な顔で「園長先生の健康は神様が守れます」と、最高の祈祷をしてくれましたよ(笑)。

Qまさに、あい・あい保育園が推進しているアクティブ・ラーニングですね。

上村施設長:はい。小さい子たちにはお守りをあげたのですが、ただあげるのではなく祈祷してもらったり、お守りを買うにはお金が必要だからと、お財布と紙のお金もみんなに用意してくれました。

Q子どもたちの想像力は本当にすごいですね。それを伸ばしてあげる先生方のお力も素敵です。

上村施設長:子どもたちに考えさせようという意識は先生たちの中に根付いていますね。ただ、時には予想以上の大事になったりもしますけど(笑)。

キノコの収穫にも挑戦!

 

人を育てることは自分を成長させること、を実践

Q新入保育士の研修はどのようにされていますか?

上村施設長:当社では新卒入社の社員に専任で先輩社員がつきますが(共育担当者)、当園に配属になった今坂さんには、先輩社員で栄養士の金子さんがつきました。

Q職種が違う栄養士の方を共育担当者に選んだのはなぜですか?

上村施設長:1番の理由は金子さんの人柄が優しく、人の話を聞くことに長けていると思ったからです。それに、新人の頃は素朴な疑問が多いため、意外と職種が違うほうが遠慮なく話しやすいのでは…と思いました。保育の仕事への悩みは、私や主任がサポートする形をとりました。

Qなるほど。共育担当の主眼を“新人の悩み”に置いたわけですね。金子さんは共育担当を任されていかがでしたか?

金子:最初は驚きました。職種もちがうし正しいアドバイスができるか不安でした。

でも、実際に担当してみると自分が新人だったころを思いだして、共感することばかりで、なんとか力になりたいと感じました。

Q今坂さんは金子さんの共育担当はどうでしたか?

今坂:金子さんは話しやすくて相談しやすかったです。実は、あい・あい保育園への入社を決めたのは、就職担当の先生に相談した時、「あい・あい保育園は、定期的なミーティング制度の“1on1”や、新卒社員に先輩写真が専任で育成にあたる“共育担当者”というのがあって教育に力を入れている保育園だから良いのでは?」とアドバイスを受けたのがきっかけだったのです。

七夕集会の様子。先生方のペープサートに興味深々の子どもたち

栄養士さんが考えた七夕集会の日の給食。子どもたちの喜ぶ顔が何よりだとか

Qそうだったのですか。1年目はどんなことが不安でしたか?
今坂:経験が足りないゆえに自分の保育に迷いがあるところです。たとえば運動会の行事ひとつとっても、自分の考えた進め方でいいのかな?など、とにかく、日々、迷いが出てくるんです。経験があればなくなるのでしょうけど、全てが初めてのことなので、なんだか心配で…。そんな不安な気持ちを金子さんに相談に乗っていただきました。後、社会人になって一人暮らしを始めたので、プライベートでの疑問や不安も相談しました。私にとって欠かせない存在です。

Q頼れる共育担当者だったのですね。金子さんのほうはいかがでしたか?
金子:正直、教えることより学ぶほうが多かったです。もともと、保育士の先生方を尊敬していましたが今坂さんの子どもたちへの愛情や仕事への情熱を身近で感じることができて「私もがんばろう」と思いました。

Q一緒に成長された1年だったのですね。今坂さんはこの1年を振り返ってどうでしたか?

今坂:2~5歳児の幼児クラスの主担任を任され、コロナ禍の中不安もありましたが、子ども達がどんどん自分を頼ってくれてやりがいを感じた1年でした。それに、4月当初より、子どもたちが目にみえて成長していることが嬉しくて、感動するシーンもたくさんありました。これからも、保育士として成長していきたいと思います。

フレッシュな20代から、あい・あい歴が施設長より長いベテランのパート社員もいる幕張園の職員は現在20名。若い施設長のもと、全員が園の理念を理解することで、子ども達に寄り添ったブレない保育を実践しています。「パソコン関係は若い職員が中心になってくれるし、逆に、若い職員は子育て経験のあるベテラン職員に教えてもらうこともあります」とおっしゃる上村施設長のやさしい笑顔が印象的でした。

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