園紹介の第14回目は大阪市 旭区高殿にある「あい・あい保育園 高殿園」です。

野江内代駅から徒歩6分、関目高殿駅から徒歩7分、さらにJR野江駅を出て徒歩8分と3駅利用可能な立地にある「あい・あい保育園 高殿園」。戸建て住宅が並び、落ち着いた雰囲気ですが、園の近くにはスーパーもあるので、お買い物も便利です。

また、「あい・あい保育園 高殿園」には大型遊具AINIのある園庭もありますが、近くの高殿南三公園までお散歩に行き、虫捕りや思いっきり走り回って遊ぶことも。そんな高殿園のことを寺崎施設長、1歳児担任の菅生先生、5歳児担任の西口先生に伺いました。

子どもたち主体の“あい・あいまつり”。元気な声が響き渡る

Q9月に“あい・あいまつり”を開催されたそうですね。

寺崎施設長:はい。2日にわたって子どもたち主催の“あい・あいまつり”を行いました。例年は保護者様もご招待して、“夏祭り”を行っていたのですが、コロナで中止になってしまって。子どもたちの期待感もありましたし、行事が中止になっておしまいにはしたくないなと。子どもたち同士の関わりを深められるイベントになればと思い、3~5歳児さんが中心になって手探りながら進めました。

Qどんな行事だったんですか?

西口:1日目は3~5歳児さんだけでお客さん役になる時間、お店屋さんになる時間と区切って、スーパーボールすくい、ボウリング、的当て、かき氷屋さん、アイスクリーム屋さん、たこ焼き屋さんなどの“お店屋さんごっこ”を楽しみました。2日目は0~2歳児さんをご招待して、3~5歳児さんがお店屋さんをやるという感じですね。

いらっしゃいませ!元気な声が響きわたる“あい・あいまつり“

Q当日の子どもたちの様子はどうでしたか?

菅生:0~2歳児さんは自由にお店を回らせてもらったのですが、何度も繰り返し、スーパーボールすくいやボウリングをさせてもらったり、お土産もたくさん持ち帰らせてくれたので、お部屋に帰ってからもおまつりごっこをするくらい大満足でした。

Q何度も繰り返し遊ばせてくれる、というのは嬉しいですね!

菅生:はい。0~2歳児さんも最初はいつもと違った雰囲気に緊張した様子もみられましたが、3~5歳児の子たちが手を引いてくれたり、お店屋さんとして優しく声をかけてくれる姿が見られて、すごく良かったと思います。

どのアイスにしようかな?真剣な表情で考えます

Q 3~5歳児さんたちのやさしさや成長が垣間見えますね。先生はどんな風に接するよう心掛けたんですか?

西口:作成の段階において、私はなるべく介入しすぎないように心掛けました。集中できない時はいったん切り上げて、別のことをして気持ちの切り替えを図りましたね。5歳児さんは材料だけ用意して、好きに作ってみよう、どんな形にしよう?と自由に何を使って製作してもいいよというスタイルでお祭りの製作をしたんです。はさみをいれるにしても、紙ではなくて、段ボールや牛乳パックのように固いものなどにも一生懸命チャレンジしていました!

だんだん、一人ひとり意見を言えるようになったり、自分なりの気持ちに折り合いをつけられるようになったりと一つの活動を通して、本当に園児たちは成長したと思います。

異年齢保育で互いに成長しあう園児たち。全員で見守る“あい・あい保育園 高殿園”

Qあい・あいまつりのお話を伺って思ったのですが、異年齢の園児たち同士の仲がすごくいいんですね。

寺崎施設長:毎朝・毎夕、異年齢保育を行っていることもありますし、散歩に一緒にいくこともよくあります。年齢が違うお友達の名前も顔も覚えて遊びを楽しんでいます。

当園の今年度の園目標は“子どもの心に寄り添う保育”です。職員全員で全園児を見るという意識があり、子ども一人ひとりの傾向を情報共有、伝達をしつつ、普段から他のクラスの子も見るようにしています。なので、クラスという枠組みを超えた保育が当たり前になっているからかもしれませんね。

菅生:クラス担任として責任を持って保育に当たっていますが、他のクラスの園児の様子で気になることがあれば、すぐに相談するようにしています。特に乳児クラス同士、幼児クラス同士の連携が強いと思います。

クラス関係なく、みんなで遊ぶ園児たち

Qそうなんですね。例えば、どういう風に連携しているんですか?

菅生:そうですね…例えば、1歳児クラスがシフト的に保育者が少ないときなど、「AINIで遊びたい!」といっても、13人自由に好きな遊びをさせることが難しいこともあります。そこに2歳児クラスさんも入ると、保育士の数も増えますし、園児の動きに合わせて柔軟にみることができます。1クラスでできないことも2クラスならできて、保育の幅が広がるんです。その日の子どもたちの様子や保育の内容をみて、じゃあ一緒にやりましょうかとなることもありますよ。

Qなるほど。普段から園児一人ひとりの傾向を把握してるからこそ、先生方も連携して異年齢保育ができるんですね。

菅生:異年齢で過ごすことは、園児にとってもいい刺激になっていて、大人でも教えられないことも吸収しています。1歳でもAINIのロッククライミング(壁のぼり)をやりますしね。それは2歳さんの様子をよく見ていて、「やりたい!」という気持ちが芽生えるからかなと。トラブルになりそうなときも、出来る限り見守るようにして、子どもたち自身が葛藤しながら、どうやったら解決できるか考えてもらっています。

寺崎施設長:友達同士のトラブルに関しては保育者が、声を掛けなければいけないこともありますが、そういう時はこれまでの背景をしっかりたどって、整理させてあげる感じですね。園児の心に寄り添うためには、トラブルのシーンだけを切り取らないようにすることが大切だと思います。

Qありがとうございます。では最後に、今後はどんな園にしていきたいですか?

菅生:子どもたちの過ごしやすい環境はもちろん、おうちではできない経験、例えば季節ならではの体験を、保育士同士で話し合って提供していきたいです。

寺崎施設長:コロナの状況が続きますが、そんな状況の中でもできることを積み重ねて、職員と協力しながら、園児の生まれながらに持っている素晴らしい力を伸ばしてあげたいなと思っています。

あい・あい保育園 高殿園の取材では、クラスの枠を超えて、園児たちの仲が良いなと感じるエピソードが多かったのですが、「冗談を言い合ったり、話がしやすい環境ですね。」「相手のことを否定するような人はいないです。」と先生方の仲の良さが伝わってくる場面も。高殿園の柔軟な保育の裏には、お互いに支え合える信頼関係があり、それが園児にも伝わっているんだなと感じました。

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