職員も子どもたちも全員がチャレンジャー!素朴な気づきを学びに変える
あい・あい保育園は、千葉、東京、神奈川、大阪で73園あります(2020年10月現在)。保育理念として「もうひとつの家」を掲げ、独自の取り組みや地域交流を行っています。そんなあい・あい保育園を順番に紹介していく企画です。「どんな園?」「どんな取り組みを行っているの?」等々、園の魅力をお伝えしています。
今回は、千葉県の中央西部にあり住宅都市として発展、整備が進む八千代市にある八千代緑が丘園を紹介します。2019年4月にオープンした園で、最寄りの八千代緑が丘駅から徒歩7分ぐらいにあります。杉田施設長と水田看護師にお話しを伺いました。
手作りおもちゃで、楽しみながら指先の訓練に
Q開園して2年目ですね。園の特徴を一言で言うとしたら?
杉田施設長:チャレンジ精神を大切にしているところですね。たとえば日常の“遊び”も、一人ひとりの“やってみたい”をサポートできるよう、担任を中心にさまざまな工夫をしています。
Qどのような工夫をされているのですか?
杉田施設長:あい・あい保育園では、学力の土台づくりの一環として3歳から「IQパズル」を取り入れていますが、3歳になっていきなり始めても戸惑ってしまうと思います。そのため2歳児以下の子どもたちには、フォローとなるようなおもちゃを用意するようにしました。
Q具体的には、どのようなおもちゃなのですか?
杉田施設長:IQパズルは指先を使う機会が多いプログラムなんです。だから、職員がアイディアを出して、自然に指先の訓練になるようなおもちゃを手作りで考えました。
Q楽しいし、チャレンジしたいという意欲も育ちますね。
杉田施設長:他にも、私がまだ早いかな?と思うようなことも、職員から「ぜひ、やらせてあげたいんです」と相談されたりしますね。
看護師と職員が意見を出し合い、嘔吐処理の安全性を高める工夫を
Q施設長をはじめ職員の方々が工夫を重ねている様子が伝わってきました。園内研修などは行っているのですか?
杉田施設長:水田看護師が中心となってやってくれています。水田さんは小児科や産婦人科での看護師勤務を経験していてとても頼れる存在。その上、物腰が柔らかく、やさしいのでついつい頼ってしまいます。
Q頼れる看護師さんがいるのは安心ですね。研修はどのように行うのですか?
水田看護師:季節に応じた研修会を行っています。これからの季節、しっかり取り組みたいのが嘔吐処理です。しかし、嘔吐は本当に突然起こるため、正直、研修だけでは物足りなさを感じていました。そこで、施設長や保育士のみなさんと相談して嘔吐処理キットを用意することにしました。
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水田看護師:今までは嘔吐処理に使うツールをまとめてバケツにいれていましたが、いざその時になると、バケツから使うものを探すうちに嘔吐物が広がってしまう、という意見がありました。そこで使う順番にナンバーをつけて小分けした「キット」に改善しました。
杉田施設長:研修でどんなに上手に出来ても、実際に嘔吐処理を行うのは半年後かもしれません…。そうすると記憶も曖昧な部分が出てくるだろし、慌てて手順を間違えるかも知れません。そんな時、自分たちをフォロー(リード)してくれるキットを作りたい!という思いもあり、色々な工夫を詰め込みました。
保育園は子どもたちから元気をもらえる究極の“パワースポット”
Q杉田施設長はIT関係でも働いたことがある異色の経歴をお持ちとか?
杉田施設長:はい。保育士の仕事は大好きだったのですが、保育士を10年ほど勤めた頃、ふと一般企業でも働いてみたいと思って…。でも、そのおかげで当社と縁ができたと感じています。
Qどんなご縁だったのでしょうか?
杉田施設長:以前勤めていた保育園では、書類はすべて手書きでした。自分もそれが普通だと思っていたためパソコンに触ったこともありませんでした。ところが、一般職として勤めた会社はIT関係。当然、業務もデジタル化されており、その便利さに驚きました。そのため、いつか保育士に戻る時はIT化を推進している保育園にしようと考えていました。仕事の関係であい・あい保育園がデジタル化を推進している事を知っていたので、保育士に戻ろうと決意した時、真っ先に頭に浮かんだという経緯があるんです。
Qなるほど。実際、保育業界に戻っていかがでしたか?
杉田施設長:保育士という仕事が自分にとっていかに大切かを痛感しました。辛い事があっても、保育園で子どもたちの笑顔に囲まれていると自然に元気が出て一緒に笑顔になれるんです。保育園って実は究極のパワースポットではないかと(笑)。これからも、職員たちと力を合わせて笑顔があふれる園にしていきたいですね。
杉田施設長は、固定概念に縛られず良いと思ったことにチャレンジする方だと感じました。さらに、ベテランの職員は子どもたちのためにどんどんチャレンジし、若い職員の方はそれを吸収して自分のひきだしを増やしていく。「元気の源は子どもたち」という杉田施設長の言葉が印象的でした。
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