新型コロナウイルスの感染拡大により、1年延期された東京五輪・パラリンピックまであと2カ月を切りました。高齢者へのワクチン接種をはじめとする感染防止策などが急がれる中、広報室の石元悠生室長が東洋大学(東京都文京区)で行われている当社の寄附講座「社会保障論」で、「バリアフリー」と「共生社会」について考える授業を行いました。授業は対面とオンラインのハイブリッド形式で行われ、学生ら約50人が聴講しました。

対面とオンラインのハイブリッド形式で行われた寄附講座の授業。授業を行う石元室長

 

石元室長は、2013年のIOC総会で決定した東京五輪・パラリンピックの招致活動に関わったキャリアを持ちます。授業ではパラリンピックの歴史や大会の招致活動について触れたのち、鉄道会社によるホームドアの設置やホテルのバリアフリールームなど、ハード面の整備が進んでいる現状を説明。そのうえで「駅や道路が変わるなど、社会が(バリアフリーを意識するように)変わっ

てきたということは言える。ただ、(障害のある人も、そうでない人も)お互いが認め合う『共生社会』になっているかどうか?」と学生たちに問いかけました。

五輪・パラリンピックの開催は、今もっとも関心を集めている話題の一つ。学生からは「個人的にはオリンピックをやらない方がよいと思う。今のままやったら国が損をしてしまうのではないか」といった意見が出されました。石元室長は「立場によって意見や見方は変わってくる。五輪・パラリンピックは何のために、なぜ開催するのか? それを一人ひとりが考えてほしい」と呼びかけました。

授業後、学生からは「障害者と健常者が触れ合う機会が少なく、何をすればいいのかわからないという話があった。積極的に自分から行動して、関わりを持とうとする事が重要だと思う」(1年生)、「まずは、マイノリティの人を知ることだと思います。私たち大学生には出来ることに限界があると思うので、知ることが大切」(同)といった感想が寄せられました。