2024年4月より、経営理念を「夢に向かって成長しつづけよう」から「社会課題を解決し、世の中に貢献する」に改定しました。

改定にあたっては、ミッション、ビジョン、理念、パーパスなどの言葉が並ぶと混乱するため、以下のように簡単に整理するところから始めました。

ビジョン=企業が達成しようとしている未来
理念=その事業が達成する未来や価値
パーパス=羅針盤であり指針
ミッション=目標を達成するために乗り越えるべき課題

これらを1つの文章にすると、パーパスに沿って事業を発展させて理念を実現し、その過程にあるいくつものミッションを乗り越えるとビジョンの実現に近づいていくことになります。

当社は、創業以来「夢に向かって成長しつづけよう」を経営目的としてきました。
ここでいう夢とは人口問題の解決であり、すなわち、待機児童問題や老老介護問題、地方の過疎化、労働人口の減少など、少子高齢化によって引き起こされる社会問題を事業で解決することで社会に貢献することです。

創業時の社員数は2名でしたが、現在の社員数は2000人近いです。
2000人いれば2000通りの解釈があり、「夢」の解釈が人によって異なってしまっては生産性の低下にもつながりかねません。
そこで、企業の規模と事業の転換を機に企業理念を改訂することにしました。

夢を「社会課題の解決」と再定義し、わかりやすくしました。
すなわち、困っている方の困りごとを無くし、喜びと笑顔と元気に溢れた社会をつくることです。
同様に、事業理念においても、創業から待機児童の解消という大きなテーマに向かって事業を展開してきましたが、待機児童問題のほとんどが解消され、保育の個別最適化や、発達障害児保育の問題など、次の社会問題に取り組む時代に入っています。

主事業が保育事業から障害事業へと転換すると、理念と経営判断にもズレが生じます。
祖業である保育事業の保育理念は、「一人でも多くの子どもが人間が生まれながらに持っている素晴らしい力を育むことに喜びを感じ笑顔と元気が溢れた園を創造すること」ですが、これをそのまま障害事業に当てはめることは不可能ではありません。
しかし、やはり、いずれはどこかでズレが生じるため、障害事業には障害事業が達成すべき理念が必要です。

AIAIの障害事業の方針は大きく3つあります。
1)理論と実践を集約した科学的根拠に基づく療育を提供すること
2)保育所等に通う子どもの集団適応能力を向上させること
3)個別から小集団まで段階的に療育を提供すること

この3つの方針をもって障害事業の療育理念を理念化すると、「すべての子どもが楽しく過ごせる社会をつくること」になります。

AIAIグループは保育事業(AIAI NURSERY)により安定した収益を確保しました。
その中で、障害児の療育という新しい市場に訪問支援事業という新ビジネスモデル「AIAI VISIT」で新規参入します。
「社会課題を解決し、世の中に貢献する」という経営目的(ビジョン)の達成のために、保育・療育・教育を一体的に提供するAIAI三育圏を基本戦略に置き、事業間シナジーを最大限に高めます。
また、AIAIというブランドの力を高めていき、子どもたちの発達を可視化する発達分析機能などの独自技術を用いて、利用者に安心と満足を提供します。
資格者よりも経験者を重視する報酬改定により事業環境が大幅に変わりましたが、効率的なコスト管理を行うことにより、この変化にも柔軟に対応し、これまでよりも高い利益率を実現するビジネスモデルを構築しました。
今後も、新しい経営理念の実現に向けて企業努力を惜しまずに邁進して参ります。